ドラム缶用キャリー
導入事例「ドラム缶用キャリー」材質を変えることなく60kg→31.6kgまで軽量化 |
「できるだけ軽くしたい」とのご要望から始まった台車のオーダーメイド製作事例。一連の作業の動作分析を行うことで「ムダ」のない台車が完成しました。
日の本研磨材株式会社様 |
導入事例 |
お困りごと
業務効率を図るため試行錯誤を繰り返し、工場内には歴代の台車が並んでいる | 工場内で製造した研磨微粉を、ドラム缶に入れて納品されている日の本研磨材株式会社様。20kgのドラム缶に200kgの粉を入れて市販の台車で運ぶ作業は身体への負担が大きく、効率も悪いという問題点を抱えていました。 実際に使用されている台車を見せていただいたのですが、60kgある大きな台車は、身体への負担に加え台車自体がかさばってしまい無駄な保管スペースが生じていました。軽量化を考えネットで購入されたというドーリーは、コンパクトで軽量ではありましたが、フレームにドラム缶が上手くはまらない、キャスターの転がりが悪いという問題点がありました。 このような問題点を改善すべく、「軽量化を図ること」「作業効率を上げること」を追求したオーダーメイドの台車製作が始まりました。 |
工場内で製造した研磨微粉をドラム缶に入れて納品されている日の本研磨材株式会社様。20kgのドラム缶に200kgの粉を入れて市販の台車で運ぶ作業は身体への負担が大きく、効率も悪いという問題点を抱えていました。 実際に使用されている台車を見せていただいたのですが、60kgある大きな台車は、身体への負担に加え台車自体がかさばってしまい無駄な保管スペースが生じていました。軽量化を考えネットで購入されたというドーリーは、コンパクトで軽量ではありましたが、フレームにドラム缶が上手くはまらない、キャスターの転がりが悪いという問題点がありました。このような問題点を改善すべく、「軽量化を図ること」「作業効率を上げること」を追求したオーダーメイドの台車製作が始まりました。 |
業務効率を図るため試行錯誤を繰り返し、工場内には歴代の台車が並んでいる |
打合せを重ね商品化
今回のドラム缶用キャリー製作は、お取引のある商社の方からのご紹介がきっかけでした。
お打ち合わせの初日、商社の方と2人で実際に使っている台車や、作業の流れを見学させていただきました。
■使用中の台車を見て、改良点の洗い出し
軽量化を考えた時に台車の天板はそこまで大きく、また長くなくていいのではと考えました。ドラム缶を1本載せることだけに特化した台車なので寸法を縮めて、長さ700、幅をドラム缶ギリギリの650にすることに。天板前方の角は「できるだけ軽く」とのご要望から落とすことにしました。
■作業を観察し効率アップを目指して
作業行程を観察させていただく中で「ドラム缶を台車に載せてスロープで移動させる動き」が一番辛そうだと感じました。その動きを中心に動作分析を進めていき、台車の後ろにドラム缶用のストッパープレートを付けることで、思い切って押せるように設計しました。
ストッパーでドラム缶が固定できるので、従来の台車と比較して、軽い力で押せるようになりました。
また、打合せを進める中で、台車の先端からドラム缶までの間に取っている50mmという長さがとても重要だということが見えてきました。50mmの長さがあることで、台車のストッパー部分にドラム缶をなじませて粉砕機のベースに台車の先端を合わせるとドラム缶の中心に粉がきれいに落ちてくる。このような細かい設計も、作業効率アップにつながった点だと感じています。
ここがPOINT!
軽量化のため先端部分を大胆にカット 材質(スチール)を変えずに形状をコンパクトにすることで軽量化を実現。台車を小さくすることで小回りが効き、保管を省スペースにできることもメリット。 | |
ストッパーで確実に固定 キャスターではなく台車自体にストッパーを設けることで確実に固定。ストッパー自体も小型で軽量なものを選びました。 | |
車輪径75mmのキャスターを採用 お客様のご要望もあり、ハンマーキャスター社製のグレードの高いナイロンキャスターを採用。 |
軽量化のため先端部分を大胆にカット 材質(スチール)を変えずに形状をコンパクトにすることで軽量化を実現。こじんまりとすることで小回りが効き、保管を省スペースにできることもメリット。 |
ストッパーで確実に固定 キャスターではなく台車自体にストッパーを設けることで確実に固定。ストッパー自体も小型で軽量なものを厳選しました。 |
車輪径75mmのキャスターを採用 お客様のご要望もあり、ハンマーキャスター社のグレードの高いキャスターを採用。幅が広いと力が分散するため、転がりが良くなります。 |
導入による成果
元々使っていた台車の材質でもあるスチールを使っているにも関わらず、約半分の重さにすることに成功。ドラム缶用のストッパーを付けるというひと工夫で、スロープを使ったドラム缶の移動が断然スムーズに。力の入れ方が変わったことから、腰痛軽減にもつながったと嬉しいお言葉をいただきました。
営業担当者から一言市販品は汎用性が高い分、どうしても使い勝手に100%は納得できない場面も出てくると思います。日々のちょっとした動きであっても、毎日続けていると腰痛や身体の不調の原因になることもしばしば。工場や倉庫で商品を運搬する際、台車選びも重要なポイントとなります。機械化が進む業種や業態も増えつつありますが、依然として人の手による運搬作業が続く事業所も数多くあります。「運搬する商品が特殊で、市販品では効率が悪い」「ドラム缶用キャリーのように、台車の軽量化を図りたい」といった企業様、ぜひ一度私たちにご相談ください! |